さまざまな部位の筋肉強化トレーニングがある中で、筋トレ上級者でも見落としがちなのが握力トレーニングです。
見落としがちでありながら、握力を強化することでさまざまなトレーニング効果が高まることからも、握力強化を目的としたメニューは是非取り入れたいところです。
本記事では、目指せ握力強化!知っておきたい効果的に前腕筋を鍛えるメニューをご紹介します。
握力を鍛える強化トレーニングを始める前に
握力というと、授業の一環としてスポーツテストなどで測定するイメージをお持ちの方も多いかと思います。確かに日常的に握力を測定することはありません。そのため、握力を意識的に鍛えるタイミングもないかもしれません。
でも、実は握力は私たちが日常を過ごす中で必要とする動作に欠かすことができない重要なものです。
体操や球技などのスポーツ、エクササイズはもちろん、物を持つ、掴むなどの基本動作にも必要となります。
それはつまり、握力を鍛えることでさまざまな面で効果を感じることができると言えます。
握力=前腕筋の力
握力とは、前腕筋群が収縮することによることで発揮する力のことです。前腕筋群とは具体的には手首から肘付近までの筋肉をさします。
実は前腕筋とは一つではなく、20種類以上の筋肉で構成されています。一つひとつの筋肉にはそれぞれの役割がありますが、この筋肉を組み合わせて指先の細かな動きに対応することができます。
そのため、握力を向上させたいのであれば前腕筋群をバランスよく鍛えることが重要です。バランスよく鍛えることで、効率的に力を発揮できるようになります。
握力の3つのパワー
握力というと、握るというイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。でも実は、握力の性質は3つに分類されます。
そのため、握力を鍛えるためには一つの力に集中しすぎずバランスよく意識してトレーニングすることをおすすめします。
握力の3つのパワーとその性質とは以下になります。
- クラッシュ力…強く握る力のこと。
- ピンチ力…ものをつまむ力のこと。
- ホールド力…物を掴んだ状態をキープする力のこと。
これらの3つのパワーはどれも欠かすことができません。
トレーニングすることにより3つの力を全て向上させることができれば、より一層さまざまな場面で握力が活かすことができるはずです。
握力強化!前腕筋を鍛えるトレーニング4選
ではいよいよ、前腕筋を鍛えるトレーニングをご紹介します。
前腕筋トレーニングには多種多様なものがありますが、その中でも器具なしで初心者でも気軽に取り組めるトレーニング4選を解説します。
①グーパートレーニング
グーパートレーニングとは、その名の通り、手をグーパーさせることで前腕筋を鍛えて握力アップを目指すことができるトレーニングです。
- 両腕を体の前にまっすぐに伸ばす
- 前腕筋に力を入れて両手を閉じる
- 両手の指を全て広げる(この際、指をしっかりと伸ばす)
- 100回1セット×3回行う
- 各セットの間には1分間のインターバルを取ること
ポイントは、1日500回以上行うこと。ただし、連続でトレーニングすると筋肉を刺激しすぎてしまうので、必ず各セット間にはインターバルを取って筋肉を休ませましょう。
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②指たて伏せ
指立て伏せとはその名の通り手の平を床につけずに指の力だけで身体を支えて腕立て伏せを行うことで、ホールド力を身に付けながら、通常の腕立て伏せよりも前腕筋を鍛えることができます。
- 床にうつ伏せになり、腕立て伏せと同じ姿勢になる
- 指を全て立てた状態で、力を入れて身体を支える(指は第一関節のみが床につく状態にすること)
- 指を徐々に曲げていき、90度程度まで曲がったら、腕を伸ばす
- 2~3を繰り返す
- 1セット5回×3セット行う
体重を指の力だけ支えた状態で腕の曲げ伸ばをしすることは実際試してみるととても大変です。
その場合には、指たて伏せの態勢をキープするトレーニングでも十分な効果を期待できます。
体を指で支える状態は無理をすると指や関節を傷める可能性もあるので、出来る範囲で行いましょう。
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③懸垂
鉄棒などの体を支えることができるバーがあればトレーニング可能な懸垂は、クラッシュ力に加え、ホールド力も同時に鍛えることができます。
- 手を肩幅よりも少し広めに広げてバーにぶら下がる
- 背筋をしっかりと伸ばす
- 胸を握っているバーに近付けていく(この際、胸を張ること)
- ゆっくりと体を下げていく
- 上下運動を15回1セット×3回行う
各セット間は1分程度のインターバルを取り、休ませましょう。
体を上げるときには息を吐き、下げるときには息を吸うといった要領で、動きだけでなく呼吸も意識して行うのがポイントです。
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④指ハイタッチ
仕事の合間や移動時間など、時間や場所を問わず手軽にできる握力トレーニングが、指ハイタッチです。
指同士でハイタッチを繰り返す指ハイタッチは、つまむどうさを繰り返すトレーニングです。指ハイタッチは、握力の3つのパワーの中でもピンチ力を鍛えることができます。
- 指を開いてパーにする
- 親指と人差し指をくっつける
- 指を離し、指を広げる
- 順に中指と親指、薬指と親指、小指と親指をくっつけては離すを繰り返す
- 小指まで終わったら、4と逆動作を行う
- 1セット5~10分×3セット行う
- 各セット間は1分間のインターバルをとる
コツは、ペースを速めすぎずに一つひとつの動作を丁寧に行うことです。前腕筋に意識を向けて行うとより一層効果を期待できます。
握力強化!効果的に前腕筋を鍛えるトレーニング~まとめ~
握力向上に繋がる前腕筋トレーニング4選についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
握力を鍛えることは、スポーツや日常生活などでメリットを感じられます。見落としがちな部位だからこそ、効率よくトレーニングしましょう。
本記事でご紹介した前腕筋トレーニングは公園や自宅など特別な器具がなくても可能なものなので、日常のちょっとした時間にも最適です。
トレーニングの一環に、前腕筋トレーニングを取り入れて、握力強化を目指しましょう!