筋肉をつけて男らしい身体にしたり、余分についてしまった脂肪燃焼をするなど、さまざまな効果がある筋トレ。
特に男性では筋肉をつけるため、女性ではダイエットをするために筋トレを始める人も多いのではないでしょうか。
ランニングやジョギングなどの有酸素運動とは違い、自宅でできることも取り組みやすい理由の1つです。
しかし、大きな負荷がかかるので、ついつい呼吸を止めてしまうことはありませんか?
呼吸を止めてしまうと本来得られるはずの効果が半減してしまったり、体調不良の原因になったりしてしまいます。
今回は、筋トレをするうえで大切な呼吸法についてご紹介していたいと思います。
呼吸が筋トレにもたらす効果とは?
筋肉に負荷がかかるときに呼吸を止めてしまうことはありませんか?
無意識に止めてしまっていて、苦しくなって慌てて呼吸をするという繰り返しになっている人も多いかと思います。
しかし、呼吸をしなければ筋トレはその半分ぐらいの意味を失ってしまいます。
呼吸が筋トレにもたらしてくれる効果は以下のようなものがあります。
- 身体の軸を安定させる
- 力を入れるべき場面で正しく力を込めやすくなる
- 筋肉の弛緩や収縮を手助けする
- 血流の流れを良くして、筋トレの効果を最大限に引き上げる
筋トレ中の正しい呼吸法はこのようなさまざまなメリットをもたらしてくれるのですが、
呼吸を止めてしまったり正しいやり方で呼吸をしていなかったりすると、頭痛やめまいを引き起こしてしまう他にも、筋トレの効果が下がってしまう原因にもなります。
トレーニング中は負荷がかかるので苦しくなってしまうことから歯を食いしばったり、呼吸を止めてしまうことが頻繁に起こってしまうので、
呼吸は意識しておこなうようにしましょう。
呼吸法の基本
「筋トレの呼吸法」というと、特別な呼吸法があるのかと思いがちですが、実は普段おこなっている呼吸とそれほど変わりません。
筋トレの呼吸の基本は、筋肉が伸びているときは息を吸い、逆に縮んでいるときは息を吐くということが基本となります。
どちらかというと息を吐くときが重要で、息を吐いて筋肉を筋肉が収縮することで体幹が固定されてブレにくくなります。
また、筋肉が伸びている状態が続くと緊張したままになってしまうので、適度に休ませてあげることも大切です。
しかし息を吸わないと酸素が脳内に回らなくなり、頭痛を引き起こしたり、酸素不足から倒れてしまったりする原因に繋がります。
筋肉が収縮しているときは吐いて、伸びているときはしっかりと吸うということを頭に入れて意識して呼吸をおこなっていきましょう。
種目別の呼吸法
では正しい呼吸法を使って、トレーニングに活用させるにはどうしたらいいのか、代表的なトレーニングを挙げて呼吸のポイントを説明していきます。
呼吸を意識するだけでも筋肉が感じる負荷が違ってくるので、回数をこなすよりも呼吸をしっかりと意識して、狙った部位に負荷がかかるようにおこなっていきましょう。
上半身
上半身は呼吸を意識しておこなうと腹筋や背中の筋肉に違いが現れてきます。
代表的なトレーニングのツイストクランチやノーマルプッシュアップを例に挙げて見ていきましょう。
ツイストクランチ
ツイストクランチは身体をひねることでお腹周りの脂肪燃焼をしてくれるほか、横の腹斜筋も鍛えることができるトレーニングです。
- 身体をひねっているときにお腹をへこませながら息を息を吐く。
(しっかりと吐き切ることが重要です) - 戻すときにお腹を膨らませて息を吸い、逆側にひねるときに再度息を吐く。
ノーマルプッシュアップ
- 身体を床に近づけていくときに大きく息を吸います。
- 元に戻すときに息を吐き切ります。
呼吸のみを意識して動作がゆっくりになりすぎると筋肉が休みきってしまうので、適度な速さでおこなうと良いでしょう。
ドローイング
こちらは本格的なトレーニングというよりも、お腹周りの脂肪燃焼をさせる呼吸法となります。
立ったままや横になった状態でおこなうことができるので、仕事中など日常生活のなかで取り組みやすいことが特徴です。
- 背筋が曲がらないように意識し、お腹をへこませた状態で息をゆっくりと大きく吸い込みます。
- 大きく息を吸い込みながらさらにお腹をへこませ、そのまま息を吐きます。
- お腹をへこませたまま力が入っているのを感じながら、さらに浅く長い呼吸をしていきます。
下半身
下半身はお尻周りや太ももを鍛えるトレーニングが多いです。
呼吸を意識して正しいトレーニングをおこなうと骨盤が正常な位置に戻り、周りの筋肉も通常の働きをすることができます。
下半身トレーニングとして取り上げられることが多いスクワットとヒップリフトの呼吸法を見ていきましょう。
スクワット
- 腰を下ろして筋肉が伸びているときに息を吸います。
- 元の状態に戻すときに太ももの筋肉が緊張した状態になるので、ゆっくりと息を吐きます。
ヒップリフト
- 腰とお尻を上げていくときに息を吐きます。
- 下ろしていくときに息を吸います。
息を吸う間隔は2秒が目安なので、あまり時間をかけすぎないようにしましょう。
体幹
体幹は呼吸が止めてしまいやすいトレーニングが多いので、特に注意が必要です。
特に体幹を鍛えることができるフロントブリッジとクランチの呼吸法を見ていきましょう。
フロントブリッジ(プランク)
プランクとも呼ばれているフロントブリッジは、身体を板のようにまっすぐに固定して体幹を鍛えるトレーニングです。
そのため、常に筋肉が緊張している状態になります。
呼吸法は、常にドローイングをおこなうことをおすすめします。
お腹に力が入ることで体幹以外にも、腹筋や背中にも効果が期待できます。
クランチ
- 起き上がる時に息を吐き切ります。
- 息を吸いながら元の状態に戻します。
初心者の人は無意識に呼吸を止めてしまうことが多いので、息を吐くときに口からゆっくりと吐いてみるといいでしょう。
まとめ
今回は筋トレの効果を高める呼吸法についてご紹介しました。
負荷がかかると歯を食いしばることから呼吸も忘れてしまいがちですが、呼吸を止めると酸素不足により身体に不調が現れることがあります。
筋肉が収縮しているときは息を吐き、伸びているときは息を吸うということを念頭に置いてトレーニングをおこなってください。