筋トレをしたあとは風邪をひきやすいと感じたことはありませんか?
トレーニングをして身体に良いことをしているはずなのになぜか身体が重い、熱っぽい。
じつは、筋トレ後に風邪をひいてしまうのには理由があったんです。
今回は筋トレのあとに風邪をひいてしまう原因や対処法について、詳しく解説していきます。
筋トレ後に風邪を引きやすい原因
筋トレをしたあとになんとなく身体がだるい、火照っているような感覚になる、咳がでるというような症状を感じる人もなかにはいます。
風邪の症状が出るのには、以下のような理由があったのです。
ストレスホルモンが分泌される
負荷の大きな筋トレを日常的に行っていると、身体はストレスホルモンであるコルチゾールを分泌します。
コルチゾールは副腎皮質から分泌されます。
このホルモン自体にストレス作用があるのではなく、身体に過度なストレスが掛かった場合に急に分泌量が増えることから「ストレスホルモン」と呼ばれているのです。
コルチゾールには体内の免疫を抑える働きがあるので、結果的に風邪をひきやすくなってしまいます。
免疫の回復に時間がかかる
コルチゾールが過剰に分泌されて下がってしまった免疫は、すぐに元に戻るわけではありません。
ある程度効果が持続してしまうので、このホルモンの効果が出ているうちは風邪をひきやすくなるのです。
アスリートが大会期間中に風邪をひくことが多いのですが、それはこのような理由が関係していました。
筋トレで風邪をひかないためには
せっかく筋トレをして自分が目指す身体を作っているときに、風邪をひいてしまってトレーニングができないとなれば本末転倒。
体調管理は筋トレにも日常生活にも影響を及ぼします。
ここでは、筋トレ後に風邪を引かないようにするための対策をチェックしていきましょう。
休息日をつくる
「早く筋肉をつけたい」「ダイエットをしたい」「今の体型を維持したい」と思って、ハードなトレーニングを毎日行ってはいませんか?
筋トレは毎日行うと効果が見た目に反映されやすいですが、身体は確実に疲れてしまいます。
いつも行っているトレーニング内容や負荷の大きさにもよりますが、トレーニングを行う日数は1日30分~1時間のトレーニングであれば週3~4回が理想です。
ストレスホルモンの分泌を抑えるためにも筋トレは毎日行うのではなく、2~3日に1日は休息日をいれるように心がけましょう。
十分な睡眠時間を確保する
睡眠時間が短いと、トレーニングの負荷が蓄積された筋肉は休むことができずに筋肉量も増えることはありません。
筋肉は休ませると「超回復」といって、元よりも強くなろうとする働きがあります。
理想的な睡眠時間は約8時間ですが、現代の日本人は6時間未満の人が多いんです。
最低でも6~7時間は取りたいところなので、できるかぎり早めの就寝を心がけましょう。
また、睡眠の質も重要です。
人の睡眠は眠りが浅いレム睡眠と、深い睡眠のノンレム睡眠が交互におとずれます。
しかし睡眠の質が悪いとレム睡眠が多くなり熟睡できていない状態になるので、寝る直前は身体を温めたりマッサージをしたりなどの、リラックスできる状態を作ってください。
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トレーニング後はバランスの良い食事を心がける
筋トレ後は、たんぱく質を中心とした以下のようなバランスの良い食事を心がけましょう。
- 主食:ご飯やパンなどの、脳のエネルギーとなる糖質が含まれている食事
- 主菜:たんぱく質を含む食事。肉類や魚、卵、大豆製品など
- 副菜:野菜を中心とした食事。おもにビタミンやミネラルの摂取が目的
栄養が極端に偏っていたり、足りていない栄養素があると体調を崩しやすいです。
特にトレーニング後は免疫力が低下しているので、食事からしっかりと栄養を取る必要があります。
たんぱく質を多めに取り、ほかの栄養素もまんべんなく取り入れましょう。
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筋トレをするときのポイント
ストレスホルモンと言われているコルチゾールが分泌されて、免疫力が低下している筋トレ直後。
この間に風邪をひいてしまいやすいので、休息や食事・睡眠以外にも注意しなければならないことがあります。
風邪のひきはじめはトレーニングをしない
風邪のひきはじめは身体がかなり弱っている状態です。
このときにトレーニングをするとさらに体調を悪化させやすいので、無理に筋トレは行わないでください。
「軽い筋トレだけでも……。」と思ってスクワットやダンベルトレーニングをする人もいますが、筋肉に負荷をかけることによってコルチゾールは分泌されやすくなります。
そのため、軽い筋トレも行わずに、でき限り安静にしておくことをおすすめします。
ジムでのトレーニング後は手洗いうがいを徹底する
ジムでトレーニングを行ったあとは、必ず手洗いとうがいを行ってください。
マシンは不特定多数の人が使用しています。そのため、手垢や汗が付着して菌が繁殖しやすいです。
手を洗わずにそのまま飲食をしたり粘膜に触れたりすると風邪をひいてしまったり、病気の引き金となることがありますので、手洗いうがいや消毒は徹底して行うようにしましょう。
まとめ
今回は、筋トレ後に風邪を引きやすいといわれている原因や、対処法についてご紹介しました。
ストレスホルモンと言われているコルチゾールが分泌されることによって、免疫力が下がって風邪をひきやすいのです。
一度免疫力が下がってしまうと、回復までに時間を要します。
免疫力を低下させないように筋トレを休む休息日を入れたり、十分な睡眠をとって栄養バランスの良い食事をとるように心がけましょう。
理想とする身体をつくるために欠かせない筋トレ、長く継続するためにも風邪をひかないように注意しながら行いましょう!