筋トレは上半身と下半身だけを鍛えるものと思ってしまっている初心者の人が多く、「体幹はある程度筋トレに慣れてから!」と思っている人もいるのではないでしょうか。
他の筋トレと比べると筋肉にかかる負荷はあまり大きくはありませんが、体幹を鍛えるだけでその他のトレーニングの効果が倍以上変わってくるともいわれています。
また、筋トレ以外にもメリットがある体幹トレーニングは美容の面から見てもとても魅力的です。
大きな負荷で筋トレをおこなって筋肉をつけたい男性のみならず、生活習慣の改善やダイエット及び美容面で効果が出てほしい人にも体幹のトレーニングはおすすめです。
今回は体幹を鍛えるおすすめのトレーニングについてご紹介したいと思います。
体幹を鍛えることのメリットとは
「体幹」というといまいちどこの部位を指しているのかわかりませんよね。
体幹とは、頭と手足を除いた胴体の部分のこと体幹といいます。
主に身体の重さを支えたり、バランスを取ったりする働きをしています。
この体幹を鍛えることで得られるメリットは一体どのようなものがあるのでしょうか。
姿勢の改善
体幹を鍛えることで筋肉の働きが正常になり、姿勢の改善に大きな効果があります。
悪い姿勢の例はよく耳にする「猫背」ですが、猫背はお腹の筋肉が弛緩してしまい背筋が前方に曲がることで起こります。
さらに背筋が曲がることで肩も内側に入ってしまい、顔も前方に突き出したようなかたちになってしまいます。
体幹を鍛えるとお腹の筋肉が鍛えられるので、猫背の予防になり綺麗な姿勢を維持することができます。
便秘の改善
女性に多いのが便秘のお悩みですよね。
体幹を鍛えることで骨盤の歪みが正常になり、その周りに付随していた筋肉や内臓も元の位置に戻ります。
すると今まで筋肉や内臓が圧迫していた腸が正しい位置に戻り、本来の働きをおこないます。
便秘になってしまうのは水分不足や食生活の悪化などもありますが、運動不足による筋肉の衰えから腸が圧迫されていたことも原因の1つです。
使わない筋肉が衰えると重力に従って筋肉がどんどん下がってしまうので、体幹トレーニングを継続しておこなうことが重要です。
基礎代謝の向上
体幹は主に胴体のことを指しますが、胴体は身体の中でも大きな筋肉が複数存在します。
また、お腹の筋肉の奥にはインナーマッスルという普段鍛えにくい部位もあり、これらを鍛えることで基礎代謝が上がってカロリーを消費しやすくなります。
基礎代謝とは、人間が生命活動を維持していくうえで常に必要になってくるエネルギー量のことを言います。
運動をせずに消費してくれるカロリーが多いほど痩せやすい身体になるので、ダイエットをしている人は基礎代謝の向上は欠かせません。
トレーニングのパフォーマンス向上
身体の軸となる体幹を鍛えることで、重心がブレにくくなるためトレーニングの効果が最大限に発揮されます。
体幹がしっかりと鍛えられていると上半身が安定するため、下半身のトレーニングがしやすくなります。
また、体幹が強化されると疲れにくい身体に変化していきますので、負荷のかかるトレーニングをおこなっても疲れを翌日に残しにくくなることもメリットです。
体幹を鍛えるおすすめの筋トレ
表面の筋肉の奥にはインナーマッスルと呼ばれる筋肉群が存在しており、このインナーマッスルを鍛えることでより体幹の働きが向上します。
普段の生活ではインナーマッスルを鍛えることは難しく、意識してトレーニングをおこなって鍛える必要があります。
体幹は基本的にはどの筋トレでも差はありますが少しずつ鍛えられていくものです。
しかし、効率よく体幹を集中して鍛えたいときにおこなうトレーニングがあるので、代表的なものを3つご紹介していきます。
フロントブリッジ
フロントブリッジとは一般的にプランクともいわれていて、体幹を鍛えられる代表的なトレーニングとなっています。
- 床にうつ伏せになります。
- 両肘を地面につけて両脚をくっつけた状態でまっすぐ後ろに伸ばします。
- 足先と肘だけを床につけ、身体が板のように一直線になるように30秒キープします。
- 呼吸を意識しておこない、慣れてきたら60秒以上キープしてみてください。
身体を維持するときにお尻が上がってしまうと、体幹への負荷が他の部位へ逃げてしまいます。
逆にお尻が下がってしまうと腰を痛める原因にもなりますので、注意が必要です。
ハンズアップスクワット
下半身のトレーニングでもあるスクワットですが、手を上げることで体幹も同時に鍛えることができます。
- 両脚を前後に大きく開きます。
- 手は頭の上でまっすぐ伸ばして組み、手の平が天井に向けます。
- 背筋が曲がらないように意識しながら、後ろの膝が床につくぎりぎりまで上体を下ろしていきます。
- ゆっくりと元の位置に戻します。
膝を曲げるときにつま先より前に出てしまうと、腰を痛める原因になるので注意してください。
肘をしっかりと伸ばすことで体幹を鍛えながら姿勢の改善もおこなえるので、肘や背筋が曲がらないようにトレーニングをしてみましょう。
ドンキーキック
太もも痩せやヒップアップを目的に行われることが多いドンキーキックですが、実は体幹を鍛えることにも適した筋トレなります。
正しいフォームを維持することを念頭に置いておこなっていきましょう。
- 床に手と膝をついて四つん這いの状態になります。
- 膝を90度に曲げたまま上げていきます。
- 上げる脚は、背中から膝までが一直線になるまで上げてください。
- そのまま勢いを使わずに元の位置に戻します。
以上の動きを左右10回ずつおこなってください。
また、背中が曲がってしまったり反ってしまったりすると本来の効果を得ることができませんので、まっすぐになるように意識してください。
太ももが上半身よりも高く上がりすぎると背中を痛めてしまいますので、一直線になるぐらいか、少し低めの位置まで上げてみてくださいね。
まとめ
今回は体幹を鍛えるメリットとおすすめの体幹トレーニングをご紹介しました。
普段上半身や下半身を鍛えることに目が行きがちですが、軸となる体幹を安定させることでさらに高い効果が期待できます。
ぜひ普段の筋トレのメニューの中に、体幹トレーニングを組み込んでみてくださいね。