前脛骨筋(ぜんけいこつきん)とは、脚の前の筋肉、つまり「すね」の筋肉のことです。すねの筋肉を筋トレすることはあまりないのではないでしょうか。では、すねの筋肉を鍛えるのにはどんな意味があるのでしょうか。
ここでは、すねの筋肉である前脛骨筋を鍛える必要性と筋トレの方法、さらに、つってしまいやすいすねの筋肉をほぐすストレッチ方法について解説をしていきます。
すねの筋肉【前脛骨筋(ぜんけいこつきん)】を筋トレする必要性
脚の筋肉は、心臓から全身に送られた血液を再び心臓へと送り返すためのポンプの働きをするため、とても重要な筋肉です。特にふくらはぎの筋肉は重要と言われていますが、ふくらはぎの働きを補助するのが、すねの筋肉である前脛骨筋です。
すねの筋肉が弱っていたり硬くなっていたりすると、ふくらはぎの筋肉の補助が上手くできず、冷え性の原因にもなります。ランニングやジョギングなどでも、歩行時よりも3倍もの衝撃が足にかかることになりますし、サッカー選手やバスケットボール選手などもすねの筋肉は重要となります。
では、具体的に前脛骨筋であるすねの筋肉を筋トレする必要性について確認していきましょう。
歩行時における転倒防止
平らな道でつまずいてしまうことはないでしょうか。そんな方はすねの筋肉である前脛骨筋が衰えている可能性があります。すねの筋肉は、歩いたり階段を上ったりするとき、足を上げるためのとても大切な筋肉です。しかし、すねの筋肉が衰えていると、つまずいて転びやすくなりケガの原因にもなります。
普段の生活の中で使われるすねの筋肉を筋トレすることで、つまずきによる転倒を防ぐことができます。
足首の柔軟性と安定性が良くなる
すねの筋肉がきちんと使われず硬くなってしまうと、足首までも硬くなってしまいます。足首が硬いと、ひざや股関節に大きな負担がかかってしまうことになりまが、すねを筋トレすることで、足首の柔軟性や安定性が良くなります。さらにストレッチも行うことで、足がつるのを防ぎますし、血行も良くなるためむくみを緩和する効果もあります。
偏平足や外反母趾を防ぐ
すねの筋肉は足首の柔軟性と大きな関係がありますが、足の底の部分のアーチである土踏まずを作るために大切な筋肉です。土踏まずの部分は足の底にかかってしまう体重を分散するため、歩いたり走ったりなどの動きで足にかかる衝撃を和らげます。
しかし偏平足になってしまうと、足の裏の足底筋膜が傷ついてしまい、足の裏に痛みを感じることになります。また、偏平足は足の親指側に負担をかけてしまうため、外反母趾になる可能性もあります。土踏まずを作ることは、足にかかる負担を抑える異なるため、すねの筋トレは大切です。
すねの筋肉【前脛骨筋】を鍛える筋トレ方法
では、具体的にすねの筋肉である前脛骨筋を鍛える筋トレ法を紹介していきます。どの筋トレも自宅で空いた時間に気軽に行えます。
トゥレイズ/つま先の上げ下げ
トゥレイズは簡単に言うとつま先の上げ下げをすることです。立った状態でも座った状態でも行えます。
- かかとを床につけてかかと以外は浮かせる。
- 足先のみを限界まで上にあげる。
- 上げきったら少しずつ戻す。この時に足の裏をすべて付けないようにすると良い。
20回を3セット行うと良いでしょう。平面の床でもいいですが、段差のあるところで行うとより効果的です。
ヒールウォーク/かかと歩き
ヒールウォークはかかとで歩くことです。リラックスして行いますが、上半身を安定させるために、腹筋に力を入れましょう。
- つま先を持ち上げてかかとで立ち、腹筋に力を入れてバランスをキープする。
- かかとだけで40歩ほど歩く。
40歩を3セット行いましょう。腰が曲がらないように腹筋に力を入れて、姿勢よく歩きましょう。
階段昇降
階段昇降でもすねの筋肉が鍛えられます。普段の生活の中で、階段を上がる時につま先を上げることを意識するだけで鍛えられます。自宅の階段や勤務先の階段などを上る時に、試してみましょう。
すねの筋肉【前脛骨筋】の筋トレ後の効果的なストレッチ
すねの筋肉はつりやすいところですので、筋トレ後はしっかりとストレッチを行いほぐしておきましょう。ストレッチも行うことで、足首がやわらかくなり効果も倍増します。ストレッチの方法もとても簡単ですので、必ず行ってくださいね。
正座でストレッチ
- ヨガマットやタオルなどで10cmほどの高さを作り、そこへ膝をのせる形で正座をする。この時、足は真っ直ぐ前へ向ける。
- ゆっくりと体重を後ろにかけ、すねの筋肉をしっかりと伸ばして20秒キープする。
- 体を元に戻す。
20秒を3セット行いましょう。ゆっくりと呼吸をし、リラックスしながら行うのが良いでしょう。
足首回しストレッチ
- 座った状態で、片足をひざに乗せて足先を持ちます。
- ゆっくりと足首を回しますが、すねの筋肉が伸びたところで30秒ほどキープします。
30秒を2セット行うと良いでしょう。足首を回す時に無理をして行わないように注意してください。
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まとめ
いかがでしたか。すねの筋肉である前脛骨筋の筋トレをすることはあまりないですが、とても大切な筋肉になります。筋トレは普段から意識して行うことで、さまざまな効果があります。筋トレを行った後は、しっかりとストレッチを行いましょう。筋トレもストレッチも簡単に行えるものばかりですので、ぜひ試してみて下さいね。