背中や肩がずっしり重く感じたり、慢性的な肩こりにお悩みの方、その痛みや不調の原因について考えたことはありますか?デスクワークだから、元々の性質だから…と諦めてしまっている方も多いのではないでしょうか。
そんな背中や肩の不調の原因は、背中のコリが原因である可能性があります。
この記事では、背筋下部に位置する広背筋をほぐすことで不調とお別れする方法についてご紹介します。
背筋下部にある広背筋ってどんな筋肉?
広背筋とは、背筋のちょうど下の部分である背中全体の筋肉のことを指します。広背筋という名前の通り、身体の筋肉の中でも範囲が広く、範囲が広い分あらゆる部位に影響を及ぼします。
背中や肩の凝り以外にも、背中に腕を回して左右の手を繋げなかったり、腕を直角に曲げたときに肘をつけたまま水平以上の高さに上がらないなどがあれば、それは広背筋が凝り固まっているサインです。
背筋下部・広背筋をほぐす4つのメリット
前述したように、広背筋は身体の中でも大きな筋肉であると同時に、影響力の高い筋肉でもあります。
なぜなら身体は別々のようで実は身体を動かす際には相互に作用しているからです。
だからこそ、広背筋をほぐすことは、身体全体にとってメリットがあります。
続いては、広背筋ほぐすメリットについてご紹介します。
その1:肩こりや腰痛の予防
肩こりや腰痛を慢性的な症状として感じている方は多いでしょう。そんな肩や腰の不調は、背中の筋肉(広背筋)が凝り固まっていることが原因となっている可能性があります。
広背筋が凝り固まって血流が悪くなると、姿勢が崩れて猫背になり、腰痛や肩こりを引きお起こします。
また、背中の痛みを我慢していると、その痛みをカバーしようとして肩や腰に必要以上の力が入ってしまい、結果として背中だけでなく肩や腰に疲労が蓄積されて痛みへと変わります。
肩こりや腰痛を感じた場合、単に痛みを感じている部位のケアだけでなく大元となっている背中の筋肉(広背筋)に関してもしっかりコリや炎症を取り除くようにしましょう。
その2:疲労回復を改善する
仕事やスポーツなどで日常的に体を動かす人であれば、背中を含む全身の筋肉を動かすので凝り固まりにくくなります。でも、デスクワークや勉強などで長時間同じ姿勢のままいる人や、身体をあまり動かす機会のない人だとなかなか背中の筋肉を動かさないので背中の血行が悪化してしまいます。
血流が悪くなると、身体にとって不要な老廃物がどんどん蓄積されて疲れや痛みへと変化します。
常日頃から血流を良くして老廃物が溜まらない身体づくりを心掛けることが重要です。
その3:ケガを予防する
身体の柔軟さは、ケガを防ぐ一番の予防策です。歩くときやスポーツするときなど、身体を動かす際に背中の筋肉は必ず使います。
背中の筋肉が凝り固まっていると、少し転んだだけでも大ケガに繋がる危険性もあります。よく、高齢の方が転んで身体を支えられず大ケガになるのはそのためです。
日頃から、しっかり広背筋をケアしておくことで、ケガを予防することができます。
その4:老化予防
背中が丸く、前におり曲がっていると見た目からも加齢を感じます。
また、見た目だけでなく、背筋が本来のS字カーブを維持できなくなると、背中だけでなく身体のあちらこちらに不調や不具合が出ます。それと同時に、ケガをしやすくもなるので要注意。
しかし、何もしなくても背中のカーブを描けていた若い頃とは異なり、加齢に伴い背中のカーブを維持するには適切なトレーニングやストレッチが必要となります。
気を抜かずにトレーニングすることが、健康はもちろん老化予防にも繋がります。
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広背筋をほぐす効果的なストレッチ方法
広背筋の重要性がお分かりいただいたところで、続いては広背筋のコリをほぐすストレッチ方法です。
背中の筋肉は自分の目には見えないので、ついつい忘れてしまいがちですが、常に柔軟性を意識してストレッチをしておきましょう。
ここでご紹介するのは簡単なストレッチです。
難しいものや過激なものだと、なかなか始められない方でも簡単に毎日のルーティンといて取り入れられるはずです。
適切なストレッチで血流改善を目指しましょう。
座ったままでOK!簡単ストレッチ
座ったままのデスクワークが多い方におすすめなのが、座ったままでできる簡単ストレッチです。
わざわざトレーニングするのが面倒な方でも、そのままの姿でできますしリフレッシュにもなるのでおすすめです。
- 椅子の上に背筋を伸ばして座る(座骨の上に、重心をのせるイメージで)
- 頭の後ろで手を組み、背中と首をしっかりと伸ばす
- 2のままの姿で、上半身を横にゆっくりと倒す
- 3の状態を20秒キープする
- 元の状態に戻し、反対側にゆっくりと倒す
全身を使ったキャット&ドッグポーズストレッチ
続いては、全身を使ったしっかりストレッチです。身体全体を使うので、リラックスした場所でゆっくり時間をかけて行いましょう。
- 床に四つん這いになり、肘を床に着ける
- 1のままで両腕を伸ばすように身体を後ろに引いていく
- ゆっくりと重心を下半身に移動させる(お尻を突き出すイメージで)
- 3の姿勢を20秒キープする
- ゆっくりと元の状態に戻していく
- 同様の動きを3~5回続ける
広背筋を鍛えるトレーニング法
ストレッチと合わせて継続して行いたいのが、トレーニングです。
特に、日ごろあまり身体を動かす機会がないと、広背筋が落ちやすくなってしまいます。意識的にトレーニングを取り入れましょう。
スキャプラ・シュラッグ
広背筋トレーニングに最も効果的かつ自宅で簡単にできるのが、スキャプラ・シュラッグです。頑丈な椅子2脚あるいは台を用いて行いましょう。
- 椅子の座面にクッションなどをおく
- 肘を座面の上におく
- 上腕を座面に垂直に立て、こぶしを握る
- 背中を丸めた状態から、しっかりと息を吐きながら胸を天井に突き出すイメージで肩甲骨をよせる
- 1セット10回を目安に3セット行う
サイドベントストレッチ
ダンベルを用いたトレーニング方法です。ダンベルは、水を入れた1,5ℓのペットボトルでも代用可能です。
- 脚を肩幅に開き、片手にダンベルを持つ
- ゆっくりとダンベルを持つ手を体側に下ろしていく
- 2と同時に上半身を傾ける
- 5~10秒間キープする
- 1の状態に戻り、ダンベルを持つ手を入れ替える
- 左右交互ずつを1セットとし、5~10セットを目途に行う
背筋下部・広背筋をほぐす方法&メリット~まとめ~
広背筋をほぐすことによるメリットと、広背筋のコリをほぐすストレッチ&トレーニングについてご紹介しました。
背中は年齢を語ります。背中の筋肉が凝り固まり衰えておくと、見た目はもちろん身体のあちこちに影響が出ることから、日頃から意識して動かすことが重要です。
身体の不調は広背筋を鍛えることで改善しましょう!